自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が12日発表した10月のグループ新車販売台数は前年同月比33.5%減の60万900台となり、下げ幅は前月の同32.9%から拡大した。減少は4カ月連続。6月までは5カ月連続で増加していたが、半導体不足に伴う生産調整が月を追うごとに深刻化している。
販売台数を地域別でみると、最大市場の中国が37.2%減の23万6,500台と大きく後退。足元の西欧は40.2%減って16万7,700台となった。中東欧は44.3%減、北米は1.7%減、南米は18.4%減、中国以外のアジア太平洋は2.6%減、中東・アフリカは29.4%減だった。世界販売に占める中国の割合は39.4%となっている。
主要ブランドの販売台数はすべて減少した。乗用車ではVWブランド乗用車が30.7%、アウディが39.9%、シュコダが52.0%、セアトが37.1%、ポルシェが7.2%減少。商用車はVWブランド商用車が36.5%減、MANが11.4%減、スカニアが6.6%減だった。
1~10月のグループ販売台数は755万2,400台で、前年同期を2.0%上回った。中国を除くすべての市場で増加。増加幅は西欧で3.2%、中東欧で4.9%、北米で24.7%、南米で12.3%、中国以外のアジア太平洋で16.8%、中東・アフリカで23.6%に上った。
中国は8.2%減の278万6,700台となり、減少幅は前月の4.1%から拡大した。8月までは年初からの累計が前年同期を上回っていた。世界販売に占める同国の割合は36.9%だった。
1~10月のブランド別販売はVWブランド乗用車が0.9%減、アウディが7.0%増、シュコダが8.8%減、セアトが16.9%増、ポルシェが11.2%増、VWブランド商用車が0.5%増、MANが35.3%増、スカニアが34.3%増となっている。