エネルギー大手の独RWEは15日、新成長戦略「グローイング・グリーン」を発表した。再生可能エネルギーを中心とする中核事業の強化を加速。原子力・石炭火力発電から速やかに脱却できるようにする。
風力発電、太陽光発電、再生エネを補完するバックアップ電源、グリーン水素からなる中核事業に2030年までに総額500億ユーロを投資。欧州、北米、アジア太平洋地域に持つ発電容量を現在の2倍の50ギガワット(GW)に拡大する。年当たりの容量拡大幅は従来計画の1.5GWから約70%増の2.5GWへと拡大することになる。2.5GWは大型石炭発電所2~3カ所に匹敵する規模だ。新設用量にはグリーン水素も含まれており、30年時点の電解能力で2GWを計画している。
分野別では、洋上風力発電の容量を現在の2.4GWから3.3倍の8GWへと拡大。陸上風力発電と太陽光発電も計7GWから2.9倍の20GWへと増やす。太陽光は1GW未満から8GWに拡大する予定だ。
バックアップ電源ではガス火力発電を少なくとも2GW増やす。現在保有する計14GWのガス発電所については長期的に燃料をグリーン水素に切り替えていく。
これらの措置を通して中核事業の営業利益(調整済みベースのEBITDA)を年9%のスピードで拡大。30年には現在の2倍強の50億ユーロへと拡大する。