水素エンジン分野のスタートアップ企業である独KEYOUは14日、独富豪バイエル家とシュトル家のファミリーオフィスBESTOが同社に1,600万ユーロを出資すると発表した。事業を拡大するとともに、技術開発を進めて商品化を実現する考えだ。
KEYOUはミュンヘンに拠点を置く2015年設立の企業で、従業員数は70人。石油ベースの内燃機関車を改造して水素で走行できるようにする技術を持つ。同社のエンジンは欧州連合(EU)のゼロエミッション車規格に対応しているという。世界の大手エンジン、自動車メーカーを顧客として獲得しており、来年には同社の技術を採用した水素モーター搭載車のプロトタイプが路上走行する予定だ。
KEYOUはすでに独エンジン大手ドイツと協業している。BESTOは制御・自動化機器大手の独FESTOと緊密な関係にあることから、今後はFESTOとも協業する可能性がある。