ビューティケア・家庭用ケア用品業界、今年は1.1%の売上増に

ボディケア・洗剤製造連盟(IKW)は9日、独ビューティケア・家庭用ケア用品メーカーの売上高(国内売上高と輸出高の合計)が今年は281億ユーロとなり、前年比で1.1%増加するとの見通しを発表した。輸出が10.6%増の94億ユーロと大きく拡大。全体をけん引する。

国内売上高は187億ユーロとなり、3.0%減少する。内訳は家庭用ケア用品が2.9%減の50億ユーロ、ビューティケア用品が3.1%減の136億ユーロ。

ビューティケア用品のなかで減少幅が最も大きいのは石鹸・シンデットで、20.6%減の5億200万ユーロに落ち込む。比較対象の2020年はコロナ禍初年度の特需で77%増えており、その反動が出た格好。在宅勤務の増加と接触制限で家族以外の人と会う機会が少ないことから、メーキャップ化粧品(7.2%減)と女性用香水(5.6%減)も大きく縮小する。入浴剤は2.0%増える。自宅生活の快適化ニーズが高まっていることが背景にある。

家庭用ケア用品では一般洗濯洗剤が8.8%減と大幅に落ち込む。昨年に大量の買いだめを行った世帯が多く、その反動で今年は需要が減っている。

製品の販売チェンネルではドラッグストアの重要性が高まっている。同チャンネルでの売り上げはビューティケア用品で2.2%、家庭用ケア用品で1.3%増加。国内売上に占める割合はそれぞれ51%、34%に拡大する。ディスカウントストアのシェアは両部門でともに大きく低下し、ビューティケア用品で9%、家庭用ケア用品で27%となる。ネット通販のシェアはわずかな上昇にとどまるという。

上部へスクロール