輸入物価の上げ幅25%に拡大、エネルギーは2.6倍に

ドイツ連邦統計局が12月23日発表した11月の輸入物価指数は前年同月比24.7%増となり、上げ幅は前月の同21.7%を一段と上回った。エネルギーと中間財がこれまでに引き続き全体を強く押し上げ、第1次石油危機の渦中にあった1975年10月以来の高水準となった。エネルギーを除いたベースでは上昇率が12.2%(前月11.2%)だった。

エネルギーは前年同月比で159.5%上昇した。上げ幅は電力で359.9%、天然ガスで270.9%、石炭で153.7%、原油で100.4%、石油製品で90.5%を記録した。

中間財は23.0%上昇した(前月22.1%)。上げ幅は特に肥料・窒素化合物(144.0%)、アルミニウム(64.2%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(60.2%)、ひき立て材・仕上げ材(52.4%)、プラスチック(44.7%)、粗銅(41.8%)、非鉄金属鉱石(38.1%)、紙・段ボール(19.1%)などで大きかった。

投資財は上げ幅が前月の3.4%から3.9%へと拡大した。ノートパソコンが8.1%、自動車・自動車部品が3.6%、スマートフォンが3.0%上昇した。

耐久消費財も上げ幅が3.7%から4.4%へと膨らんだ。

非耐久消費財はプラス5.3%(前月+4.0%)となった。動植物性油種が25.3%増とこれまでに引き続き大きく上昇。豚肉は6.7%低下した。

農産物は19.5%(前月15.5%)上がった。コーヒー生豆が69.9%、穀物が34.1%上昇。豚は11.8%落ち込んだ。

輸入物価は前月比でも3.0%上昇した。上げ幅は前月(3.8%)に比べると小さい。

11月の輸出物価指数は前年同月を9.9%上回り、75年1月以来の大きな上げ幅を記録した。同物価の上昇は11カ月連続。前月比も0.8%上がった。

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