製造業受注11月は3.7%増に

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が6日発表した2021年11月の鉱工業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を3.7%上回った。増加は2カ月ぶり。国外受注が好調で、全体が押し上げられた。国内は2.5%落ち込んだ。大型受注を除いたベースでは増加幅が3.8%だった。

国外受注は8.0%増えた。ユーロ圏(ドイツ除く)が13.1%拡大。ユーロ圏外も5.0%伸びた。

1~11月の新規受注は物価・営業日数調整後の実質で前年同期を18.8%上回った。また、11月は新型コロナウイルスの国内感染が拡大する直前の20年2月を実質6.6%上回った。

11月の新規受注をけん引したのは投資財で、前月比5.3%増となった。ユーロ圏が18.3%増、ユーロ圏外が5.9%増と大きく拡大。国内は2.7%落ち込んだ。

中間財も1.2%伸びた。増加は5カ月ぶり。ユーロ圏が6.2%、ユーロ圏外が5.0%増えて全体を強く押し上げた。国内は3.2%減少した。

消費財は3.8%増えた。ユーロ圏が11.3%増加。国内も3.0%拡大した。ユーロ圏外はこれまでの反動で1.4%落ち込んだ。

製品分野別では「その他の輸送機械(航空機、船舶、鉄道車両など)」の伸び率が最も大きく、32.0%に達した。前月に4.7%減となった自動車・自動車部品も11月は7.0%増と大幅増に転換。機械は2.0%増だった。

10月の製造業新規受注は今回、当初の前月比6.9%減から5.8%減へと上方修正された。

11月の製造業売上高は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を4.1%上回った。20年2月に比べると3.4%低い。受注はコロナ禍前の水準を上回っているものの、原材料・部品不足と物流のひっ迫を背景に生産が伸び悩んでいることから、売り上げの回復が遅れている。

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