ドイツ連邦陸運局(KBA)が17日発表した電動車(乗用車)の2021の新車登録台数は68万1,876台となり、前年(39万4,940台)を72.7%上回った。乗用車新車登録に占める割合は13.5%から約2倍の26.0%へと上昇した。
同国では電気自動車(BEV)と燃料電池車(FCEV)、プラグインハイブリッド車(PHV)が電動車とされ、購入補助金交付の対象となっている。FCEVは全国レベルの水素補給インフラが未整備のため、ほとんど普及しておらず、電動車の大半はBEVとPHVが占める。BEVのシェアは13.6%で、前年の6.7%から2倍強に拡大した。
電動車の割合が最も高いブランドはテスラ、スマート、MGロエベ(上海汽車系)、ポールスターで、すべて100%に達した。これら4ブランドは電動車の販売に特化している。5位以下はボルボが48.6%(前年32.2%)、DSが44.9%(28.5%)、ルノーが37.2%(27.2%)、ジープが36.1%(6.6%)、ポルシェが35.5%(24.1%)、メルセデスが33.8%(19.4%)、プジョーが33.8%(10.9%)、現代が33.4%(17.0%)、起亜が32.4%(19.9%)、ミニが31.1%(17.6%)で続いた。
スマート、メルセデス、ミニ以外の主要なドイツ車はアウディが28.0%(16.7%)、BMWが25.6%(14.2%)、VWが22.1%(13.1%)、フォードが16.8%(3.9%)、オペルが14.6%(7.4%)だった。
日本車は三菱の28.9%(18.1%)が最高で、これに日産が19.9%(11.6%)、ホンダが15.9%(9.7%)、マツダが9.0%(8.5%)、トヨタが4.7%(0.7%)、レクサスが3.8%(0.6%)、スズキが0.5%(1.0%)で続いた。
新車登録に占める電動車の割合を月別でみると、21年はすべて前年同月を上回った。11月と12月はそれぞれ34.4%、35.7%と全体の3分の1以上を占めた。
電動車にハイブリッド車(HV)とガス燃料車、水素燃料車を加えた環境対応車の21年の新車登録台数は112万5,047台で、前年同期を52.9%上回った。乗用車新車登録に占める割合は25.2%から42.9%に拡大した。
スズキは同割合を前年の68.2%から100%へと高め、テスラなど電動車専門の4ブランドとともにトップを獲得した。このほかボルボが90.2%、レクサスが89.6%、ランドローバーが87.2%、ホンダが81.8%と同割合が高かった。トヨタは67.6%だった。
新車登録に占める環境対応車の割合を月別でみると、21年はすべて前年同月を上回った。11月と12月はそれぞれ50.9%、52.4%と過半数を占めている。