電機受注が11月も1ケタ増に、景況感は5カ月ぶりに改善

独電気電子工業会(ZVEI)が10日発表した同国電機業界の11月の新規受注高は前年同月を5.0%上回ったものの、増加率は2カ月連続で1ケタ台にとどまった。比較対象の2020年11月はコロナ禍からの経済回復が進み、受注が2ケタ増と比較的高水準だったことが背景にある。地域別ではユーロ圏外が21.1%増と全体をけん引。国内は3.4%減、ユーロ圏(ドイツを除く)は0.6%減と振るわなかった。

1~11月の新規受注高は前年同期を22.5%上回った。国内が17.3%、ユーロ圏が23.1%、ユーロ圏外が29.0%増えた。

11月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を1.5%上回った。増加は2カ月ぶり。1~11月は前年同期比で9.5%増えた。

12月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI、無効回答を除いたベースで算出)は前月の24.9ポイントから36.6ポイントへと増え、2カ月連続で拡大した。

11月の業界売上高は前年同月比5.9%増の183億ユーロに拡大した。ユーロ圏外が8.0%、国内が5.3%、ユーロ圏が2.8%の幅で伸びた。ユーロ圏の増加は3カ月ぶり。

1~11月の売上高は9.8%増えて1,814億ユーロとなった。ユーロ圏外が12.2%、ユーロ圏が9.0%、国内が8.5%拡大した。

12月の業界景況感指数(DI)は27.6ポイントで、前月(21.2ポイント)を6.4ポイント上回った。増加は7月以来で5カ月ぶり。現状判断を示す指数が41.5ポイントから44.0ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数が2.6ポイントから12.3ポイントへと上昇した。

12月の輸出期待指数(DI)は前月の20.0ポイントから17.9ポイントへとやや悪化した。

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