21年の輸出入高がコロナ禍前超え

ドイツ連邦統計局が9日発表した2021年の輸出高は1兆3,755億ユーロとなり、新型コロナ危機1年目の前年を14.0%上回った。19年比でも3.6%増加。輸入高(前年比17.1%増の1兆2,022億ユーロ)も19年比で8.9%拡大しており、輸出入ともに危機前の水準を凌駕した。

輸出を仕向け先地域別でみると、ユーロ加盟国は17.5%増の5,191億ユーロ、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国は17.7%増の2,283億ユーロとともに大きく伸びた。EU域外は10.0%増の6,281億ユーロ。輸出に占めるユーロ加盟国の割合は37.7%だった。

輸入はユーロ加盟国からが18.1%増の4,381億ユーロ、EUのユーロ非加盟国からが14.0%増の2,001億ユーロ、EU域外からが17.5%増の5,637億ユーロとすべて2ケタ台の伸びを記録した。輸入に占めるユーロ加盟国の割合は36.5%。

最大の輸出先国は米国で、18.0%増の1,221億ユーロへと拡大した。2位は中国で8.1%増の1,036億ユーロ、3位はフランスで12.6%増の1,023億ユーロとなっている。

最大の輸入先国は中国で、20.8%増の1,417億ユーロだった。2位はオランダ(21.4%増の1,056億ユーロ)、3位は米国(6.5%増の721億ユーロ)。

21年1月1日付でEU域内市場と関税同盟から離脱した英国は輸出高が2.6%減の654億ユーロ、輸入高が8.5%減の321億ユーロとともに縮小した。

21年の貿易収支は1,733億ユーロの黒字となったものの、黒字幅は前年に比べ3.9%縮小した。経常黒字は5.5%増えて2,474億ユーロとなった。

12月の輸出高は営業日数・季節要因調整後ベースで前月比0.9%増の1,203億ユーロへと拡大した。増加は3カ月連続。新型コロナウイルス感染症が同国で流行する直前の20年2月に比べても実質6.8%高く、コロナ禍前の水準を3カ月連続で上回った。

輸入高は前月比4.7%増の1,135億ユーロとなり、5カ月連続で拡大した。20年2月に比べると23.5%高い水準にある。

非調整ベースの輸出高は1,170億ユーロで、前年同月を15.6%上回った。輸入高も同27.8%増の1,100億ユーロへと伸びた。

12月の貿易収支は70億ユーロの黒字となったものの、黒字幅は前年同月に比べ53.6%縮小した。経常黒字も8.8%減の239億ユーロへと落ち込んだ。

同月の輸出を仕向け先地域別でみると、ユーロ圏は前年同月比23.5%増、EUのユーロ非加盟国は21.8%増と大きく伸びた。EU域外は中国向けが8.9%減と振るわなかったこともあり、8.0%増と伸び率がやや小さい。米国は16.7%増。英国は7.6%減となり、5カ月連続で縮小した。

輸入ではEU域外からが32.5%増、ユーロ圏からが27.9%増と大きく伸びた。EUのユーロ非加盟国からは14.5%増。中国は42.3%増、米国は13.6%増、英国は18.2%減となっている。

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