シーメンス・エナジー―再生エネ不振で赤字転落―

発電設備大手の独シーメンス・エナジーが9日発表した2021年10-12月期(第1四半期)決算の営業損益(調整済みベースのEBITA)は5,700万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(2億4,300万ユーロ)から大幅に悪化した。再生可能エネルギー発電設備子会社ガメサの業績不振が響いた格好で、純損益も9,900万ユーロの黒字から2億4,000万ユーロの赤字へと転落した。売上高は11.4%減の59億5,600万ユーロで、売上高営業利益率は3.7%からマイナス1.0%へと落ち込んだ。

ガメサの営業損益は3億1,800万ユーロの赤字で、前年同期の黒字(7,100万ユーロ)から大きく低下した。調達コストの上昇とサプライチェーンのひっ迫、新型の陸上風力タービン「5.X」の市場投入コストが響いたとしている。

火力発電設備部門は好調で、営業利益は34.3%増の2億5,900万ユーロに拡大した。

新規受注高は83億3,000万ユーロで、前年同期を10.1%上回った。増加幅は火力発電が11.7%、ガメサが7.1%。新規受注の対売上比率(BBレシオ)は1.40と高水準に達した。

同社は第1四半期の業績不振を受け、22年9月通期の売上高営業利益率を従来予測の「3~5%」から「2~4%」へと引き下げた。売上高についても「1%減~3%増」から「2%減~3%増」へと予測レンジの下限を下方修正している。純損益については赤字幅を前期の5億6,000万ユーロから縮小する考え。

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