ロシア国営石油大手ロスネフチの独法人がサイバー攻撃を受けたことが分かった。独連邦情報技術セキュリティ庁(BSI)の確認を得た情報として日刊紙『ヴェルト』などが14日に報じたもので、国際ハッカー集団「アノニマス」の犯行と推測されている。
BSIは11日夜から12日未明にかけて独ロスネフチの通報を受けた。エネルギーなど重要インフラの運営事業者はサイバー攻撃を受けた場合、通報することを法律で義務付けられている。BSIは同社と緊密に連絡を取るとともに、分析と障害の除去で支援を行っている。また、他の石油会社に対し注意を促した。これまでのところ国内の石油供給に問題は出ていないという。
独ロスネフチは業務を続けている。ただ、新規の契約を締結できないなど支障が出ているもようだ。
ロスネフチの国際サイトは2月末、サイバー攻撃を受けてダウンした。アノニマスの犯行と目されている。ヴェルト紙によると、独ロスネフチのサーバーは数日前に不正侵入を受けたという。アノニマスはウクライナに侵攻したロシアにサイバー攻撃を仕掛けている。
同社はドイツ3位の石油精製事業者。同国の原油輸入市場で約25%のシェアを持つ。