生産者物価の上げ幅2カ月連続で記録更新、2月は26%に

ドイツ連邦統計局が21日発表した2月の生産者物価指数は前年同月比25.9%増となり、統計を開始した1949年以降で最大の上昇率を2カ月連続で更新した。これまでに引き続きエネルギーが全体を最も強く押し上げた。2月の数値は同15日のデータをもとに作成されており、ロシアのウクライナ侵攻(24日)の影響は反映されていない。

エネルギーは68.0%上昇した。上げ幅はロシア産の供給減を背景に天然ガスで125.4%を記録。同取引所価格は358.8%、発電所向けは228.8%、産業向けは194.9%、再販事業者向けは143.8%に上った。一般世帯向けも35.7%と大きい。

電力は66.5%で、取引所価格は189.4%、再販事業者向けは117.6%、特別契約顧客向けは66.2%、一般世帯向けは10.2%だった。

石油製品は34.5%で、軽油が56.9%、液化石油ガスが48.3%、自動車燃料が30.1%となっている。エネルギーを除いた生産者物価の上昇率は12.4%だった。

中間財の上げ幅も21.0%(前月20.7%)と大きかった。原料高騰とサプライチェーンのひっ迫が響いた格好だ。中間財全体を最も強く押し上げたのは金属で、36.2%を記録。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は49.2%、非鉄金属は28.1%だった。このほか肥料・窒素化合物(71.7%)、木製梱包材(62.2%)、再生紙(55.8%)、針葉樹材(54.1%)、紙(44.5%)などで上昇率が大きかった。

投資財は5.5%(前月5.3%)上昇し、1982年10月以来の大きな上げ幅となった。機械が6.2%上がり、全体を最も強く押し上げた。自動車・自動車部品(同3.8%)も押し上げ効果が2番目に大きかった。コンピューター部品・付属品は23.0%上昇した。

耐久消費財は6.7%(前月6.2%)の上昇。

非耐久消費財の上げ幅は7.5%となり、前月の6.7%から拡大した。食料品は同9.2%で、バターは64.6%、非加工の植物油は50.1%、牛肉は25.6%、コーヒーは16.9%に上った。

生産者物価の前月比の上昇率は1.4%。上げ幅はエネルギーで2.2%、中間財で1.4%、非耐久消費財で0.9%、耐久消費財で0.5%、投資財で0.4%に上った。エネルギーを除いたベースでは0.9%だった。

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