双日―車自動撮影システムの独社に出資―

双日は18日、自動車内外装自動撮影・スキャンシステム開発の独ツインナー(Twinner)に資本参加した発表した。日本における販売総代理権も獲得しており、7月にも1号機を双日オートグループ東海・アペルタ名古屋店の敷地内に設置し、一般公開する。中古車の状態に関する情報の質と量が各段に高まるとともに、車両流通のDX化に寄与するとみている。

ツインナーが開発したスキャン装置「ツインナー・スペース」は車の内外装を5分ほどで360度パノラマ撮影・スキャンし、人工知能(AI)の活用によりクラウド上で処理。対象車両のデジタルツインを生成する。その結果、一度の撮影で内外装のキズ・凹み・擦れ、フレーム歪み、修復歴・板金塗装の履歴およびタイヤの溝など車両の状態の検出が可能となる。スキャン結果はアプリを通してタブレットで確認できる。画像を第三者に提供することも可能だ。

ツインナー・スペースは主に欧州の自動車メーカーが自社販売ネットワークに導入している。また、自動車流通のバリューチェーンを構成するオークション会社、リース会社、保険会社、陸送会社、車両商品化センター、自動車販売会社などにも幅広く利用されている。

同社は2019年設立のスタートアップ企業で、独東部のハレに本社を置く。従業員数は約100人。次世代型技術の開発に成功した企業・研究者に贈られる独フーゴー・ユンカース賞を19年に受賞している。