EnBW―LNG調達を拡大、ロシア依存軽減に向け―

エネルギー大手の独EnBWは3月31日、独北部のシュターデ港に建設予定のLNG(液化天然ガス)ターミナルを通して天然ガスを調達することで、同ターミナルの建設・運営プロジェクトを進めるハンゼアティック・エナジー・ハブ(HEH)と基本合意したと発表した。ロシアのウクライナ侵攻を受けてガス調達先の多様化を加速。ロシア産への依存を引き下げる。

HEHは港湾サービスのBUSSグループ、ガス・インフラのフルクシス、スイスの投資会社パートナーズ・グループが出資する合弁会社。シュターデ港にLNGターミナルを建設することを計画している。4月に認可申請を行い、2026年から操業を開始する意向だ。

同ターミナルの再ガス化能力は年120億立法メートルに上る。これはドイツの需要の約10%に相当する。EnBWは同ターミナルを通して少なくとも年30億立法メートルのガスを調達する考え。

シュターデのLNGターミナルではバイオLNGと合成天然ガス(SNG)の取り扱いも予定している。将来的にはアンモニアなど水素を輸送・貯蔵するためのキャリアの取り扱いも行う計画だ。

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