コンチネンタル―ロシアで生産再開―

自動車部品大手の独コンチネンタルがロシア事業を再開した。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が同社の確認を得た情報として報じたもので、広報担当者は4月11~17日の週にカルーガにあるタイヤ工場で生産を再開したことを明らかにした。

同社はロシアのウクライナ侵攻を受け、ロシア事業を全面停止。生産のほか、輸出入事業も止めた。広報担当者は生産再開の理由を、同国の需要に応えないと現地の従業員と経営陣が刑法上の罰を受ける恐れがあるためだと説明。生産はニーズに応じた一時的な措置で、稼働率は従来の水準を大幅に下回っていると述べた。利益も追及していないと強調している。

背景には、同国市場から撤退したり生産を停止した外資系企業の国有化や現地経営陣の処罰を計画する動きがある。政府寄りの日刊紙『イズベスチヤ』はこれについて、外資の多くはロシア市場から撤退する考えがなく、生産も再開したいと考えていると指摘。この事情を踏まえ国有化法案作成の動きは凍結されていると報じた。国有化に踏み切るとすれば「極端なケース」に限られるとしている。