自動車部品大手の独クノールブレムゼは13日、同業ボッシュから商用車ブレーキ子会社2社の株式それぞれ20%を取得し、完全子会社化すると発表した。両社はボッシュの保有株について争ってきたが、ようやく決着がついた。取得価格は計3億6,000万ユーロ。独禁当局の審査を経て下半期に取引が完了すると見込んでいる。
両社は1999年、商用車ブレーキの合弁事業を開始したが、ボッシュは2018年に撤退の意向を表明。欧州合弁クノールブレムゼ・ジステーメ・フュア・ヌッツファールツォイゲと日本の合弁クノールブレムゼ商用車システムジャパンの保有株を、プットオプションを行使して売却しようとしたが、取引価格をめぐってクノールブレムゼと対立。仲裁裁判所は20年にボッシュの主張を認める判断を示していた。
クノールブレムゼは声明で、すべての知財権、従業員、システムのノウハウは同社のもとにとどまるほか、今後は利益配当をボッシュに支払う必要がなくなると強調した。