フォルクスワーゲン―仏レンタカー大手買収計画、欧州委が承認―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は5月25日、レンタカー大手の仏ヨーロッパカーを投資会社など2社と共同買収する計画が欧州連合(EU)の欧州委員会から無条件で承認されたと発表した。同計画はすでに他の独禁当局から承認されており、3社は株式公開買い付け(TOB)を通してヨーロッパカーを速やかに傘下に収める意向だ。

VWは英資産運用会社アテスター、蘭複合企業ポン・ホールディングスと共同設立したコンソーシアム「グリーン・モビリティ・ホールディング」を通してTOBを行う。90%以上の株式確保を目指している。すでにヨーロッパカーの株主68%から株式を取得することで合意済み。他の株主がTOBに応じるよう、90%以上の株主がTOBに応じた場合は買い取り価格を本来の1株50セントから51セントへと引き上げる。TOBの期限は6月10日。90%に達しなかった場合は改めて実施する。

ヨーロッパカーはVWの元子会社。VWは経営戦略の上でレンタカー会社の重要性が高まっていることから買い戻す。移動サービス事業を強化できるうえ、電気自動車(BEV)の大きな販売チャンネルも確保しBEV事業の収益性を高めることができる。

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