中国からの輸入が4月は53%増加

ドイツ連邦統計局は13日、中国からの輸入高が4月は167億ユーロとなり、前年同月を52.8%上回ったことを明らかにした。上海のロックダウンが始まった3月28日以降、同国の貨物輸出は大幅に減ったものの、中国発の海運貨物が欧州に到着するには4~6週間を要することから、4月の独輸入統計には影響が反映されていない。

4月の輸入を強く押し上げたのは化学品で、前年同月比469.2%増の44億ユーロへと急拡大した。医薬品原料の輸入が大幅に増えたという。このほかデータ処理装置(20.4%増の44億ユーロ)、電気設備(27.1%増の19億ユーロ)も伸び率が大きかった。

4月の中国向け輸出高は83億ユーロで、前年同月を1.5%下回った。機械が13.4%減の14億ユーロと振るわなかった。自動車・自動車部品は4.0%増の26億ユーロ。対中貿易収支は84億ユーロの赤字だった。

ロシアからの輸入高は37億ユーロで、前年同月を41.9%上回った。ロシアのウクライナ侵攻を受けて輸入量は26.1%減少したものの、主要な輸入品である化石燃料の価格が高騰したことから、輸入額は膨らんだ。原油・天然ガスは41.9%増の37億ユーロ、コークス・石油製品は94.3%増の4億ユーロ、石炭は334.7%増の4億ユーロだった。

ロシア向けの輸出高は64.1%減の8億2,820万ユーロとなり、前月に引き続き大幅に縮小した。主要な輸出品である機械は57.7%減の2億2,690万ユーロ、化学品は53.1%減の1億1,410万ユーロとともに減少幅が大きい。

対露貿易収支は29億ユーロの赤字となったものの、赤字幅は前月の34億ユーロから縮小した。