バイエル―男性ホルモン治療薬を売却―

製薬大手の独バイエルは14日、男性ホルモン治療薬「ネビド」の権利を独同業グリューネンタールに譲渡することで合意したと発表した。事業を画期的な製品分野に絞り込む方針に基づく措置。売却益を新製品の開発に充てる意向だ。年内の取引完了を見込む。

ネビドは男性ホルモンの一種であるテストステロンが不足した男性向けの薬剤。世界80カ国以上で市場投入されており、昨年の売上高は1億1,700万ユーロに上った。欧州連合(EU)では2024年3月、米国では27年5月に特許が失効する。

グリューネンタールは同薬の権利を最大5億ユーロで取得する。アイルランド同業のエンドウ・ファーマシュティカルズが米国でライセンス販売する契約も引き継ぐ。

グリューネンタールは近年、主力製品の特許切れを見据え医薬品の権利取得を進めている。これまでに計20億ユーロ以上を投じた。

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