商用車大手の独ダイムラー・トラックは23日、北京福田汽車との中国合弁「北京福田ダイムラー・オートモティブ(BFDA)」が建設した工場で開所式を行ったと発表した。北京の懐柔区にある新工場では「メルセデスベンツ」ブランドのトラックを生産する。同ブランドのトラックを中国で生産するのは初めて。アジア事業を統括するカール・デッペン取締役は、「グローバル・プラットホーム戦略に基づくダイムラー・トラックの最新技術により、中国で需要が増えている大型トラックの分野で顧客の期待を凌駕したい」と意欲を示した。
大型トラアック「アクトロス」をベースに中国市場向けに開発した2モデルを新工場で生産する。11月から顧客への引き渡しを開始する予定。
ダイムラー・トラックはこれまで中国で、ボリュームゾーンのブランド「欧曼(Auman)」をBFDAで生産。メルセデスベンツのトラックは輸入してきた。だが、近年は高価格帯製品を求める動きが強まっていることから、メルセデスベンツ車の現地生産を決めた。輸入は引き続き行うものの、消防車やミキサー車、キャンピングカーなど特種車両向けのシャシーに絞り込む意向だ。
BFDAは2012年の設立。懐柔工場の建設計画は20年12月に発表された。