SMS―水素製鉄プラントをH2GSから共同受注―

機械大手の独SMSグループは17日、子会社ポールワースが神戸製鋼の米子会社ミッドレックスと共同でスウェーデンのスタートアップ企業H2グリーン・スチール(H2GS)から大型受注を獲得したと発表した。世界初の本格的な水素製鉄プラントを建設する。

H2GSは20年設立のスウェーデン企業で、従来品に比べ二酸化炭素(CO2)排出量が95%少ない鉄鋼を同国北部のノールボッテン県で生産する計画。同地は風力が強く水力発電にも適していることから、同社はこれら再生エネベースの電力でグリーン水素を作り、鉄鋼を生産する。コークスを還元剤とする従来型の製鉄では鉄鉱石中の酸素が炭素と結合してCO2が発生するのに対し、水素を還元剤とすると酸素が水素と結合することから水ができる。

ポールワースとミッドレックスからなる企業連合は銑鉄から鉄鋼製品の製造に至る全プロセスの設備を受注した。受注額は10億ユーロ超。2025年の操業開始を予定している。

H2Gはすでに、自動車大手メルセデス、BMWなどから受注を獲得している。

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