BMW―英オクスフォード工場は存続か―

高級車大手の独BMWが小型車ブランド「ミニ」を手がける英オクスフォード工場を存続させるとの観測が浮上している。同工場をめぐっては電気自動車(BEV)モデルの生産を全量、中国に移管するとの観測がある。ミニの内燃機関車製造は2030年代初頭に打ち切られることから、BEVがなければオクスフォードでは生産車種がなくなるが、取締役会は同工場をBEV向けに改修し引き続き運営することを年内に決定するという。社内情報として9日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じた。同社は報道内容へのコメントを控えている。

BMWは19年、中国の長城汽車と共同で上海の北西およそ130キロの張家港に折半出資の合弁会社「スポットライト・オートモティブ」を設立した。ミニと長城汽車のBEVを23年から年に計16万台生産することになっている。オクスフォード工場で内燃機関車とBEVを並行生産することは不効率なうえ、同工場をBEV向けに改修することはコストがかさむこともから、30年代初頭にも工場が閉鎖されるとの観測がある。

BMWはミニ「カントリーマン」のBEVモデルを独東部のライプチヒ工場で23年から生産することになっている。FAZ紙によると、中国工場とライプチヒ工場だけでは世界需要に対応できないと予想されることから、経営陣はオクスフォード工場にBEVの生産ラインを新設する考えという。

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