自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が11日発表した10月のグループ新車販売台数は前年同月比15.1%増の69万1,800台となり、3カ月連続で拡大した。足元の西欧とアジア太平洋で増加幅が大きかった。
伸び率が最も大きかったのは西欧で、36.8%増の22万9,400台を記録。最大市場の中国は11.3%増の26万3,400台、中国を除くアジア太平洋は18.1%増の2万8,900台だった。中東・アフリカも9.3%増の2万3,400台に拡大した。中東欧(1.8%減の3万5,700台)、北米(2.0%減の6万9,800台)、南米(4.7%減の4万1,200台)は減少した。
ブランド・グループ別でみると、大衆車(ブランド・グループ・ボリューム)は11.4%増えて50万7,200台となった。主力のVWブランド乗用車が7.7%増の38万8,600台、シュコダが29.0%増の6万800台、セアト/クプラが20.1%増の2万9,400台、VWブランド商用車が25.4%増の2万8,400台とすべて前年同月を上回った。
高級車(ブランド・グループ・プレミアム)は32.4%増の13万3,600台で、主力のアウディは33.9%増の13万1,500台。ポルシェを対象とするスポーツ車(ブランド・グループ・スポーツ)は8.9%増の2万3,600台だった。
商用車子会社トレイトンの販売台数は2万7,400台で、前年同月を15.0%上回った。ナビスターが33.0%増の7,100台、MANが16.0%増の8,100台、スカニアが14.9%増の8,200台と好調だった。VWトラック・アンド・バスは8.5%減の4,000台へと落ち込んだ。
1~10月のグループ販売台数は674万8,200台で、前年同期を10.6%下回った。7月までの不振が響いた格好で、中国を除くアジア太平洋が3.8%増えた以外はすべて減少。減少幅は西欧で10.3%、中東欧で35.7%、北米で9.5%、南米で13.0%、中国で5.9%、中東・アフリカで21.9%に上った。ブランド・グループ別ではトレイトン(11.5%増)とスポーツ車(2.6%増)が増加。大衆車は12.7%減、高級車は8.2%減だった。