独バーデン・ヴュルテンベルク地区の電機・自動車・機械業界で18日未明、労使が新協定を取り決めた。賃金を計8.5%引き上げるとともに、一時金を計3,000ユーロ支給するという内容。協定の期間は今年10月1日~2024年9月末の2年となっている。今回の協定はパイロット合意と位置付けられており、金属労組IGメタルの執行部と金属雇用者団体ゲザムトメタルの理事会は他の地区の労使に対し同様の協定を結ぶよう勧告した。
賃金を23年6月に5.2%、24年5月に3.3%引き上げる。一時金は23年2月までに1,500ユーロ、24年2月までに1,500ユーロをそれぞれ支給する。
ドイツでは物価と賃金が連動しながら高騰していく悪循環入り(賃金物価スパイラル)を回避するため、一時金が計3,000ユーロ以内であれば所得税と社会保険料を全額、免除する時限措置が実施されていることから、IGメタルとゲザムトメタルはこれをフル活用する。化学業界でも10月の労使協定で一時金を2回に分けて計3,000ユーロ支給することが取り決められている。