10月鉱工業生産-0.1%に、エネとエネ集約産業で大幅減

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日発表した10月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節・営業日数調整後の実質で98.2(暫定値)となり、前月を0.1%下回った。減少は2カ月ぶり。経済省は需要と企業景況感の冷え込みのほか、祝日を利用して連休を長く取る人が多かったことが響いたとしている。

部門別でみると、製造業は0.4%減少し2カ月ぶりに縮小した。エネルギー業では企業と消費者の省エネと、10月としては温暖な気候を背景に減少幅が7.6%に達した。建設業では温暖な気候がプラスに働き4.2%増えた。

製造業の内訳をみると、中間財が1.8%、消費財が1.9%の幅で落ち込んだ。中間財低迷の背景にはエネルギー価格の高騰があり、エネルギー集約型産業では減少幅が3.6%に上った。化学品は6.8%減、コークス・石油製品は6.1%減、製紙は4.9%減、金属製造・加工は1.9%減だった。

投資財は1.4%増となり、3カ月連続で拡大した。ただ、構成比重が特に大きい自動車・自動車部品と機械はそれぞれ2.1%、1.5%減少している。

9月の鉱工業生産は当初の0.6%増から1.1%増へと上方修正された。

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