ドイツ連邦統計局が16日発表した12月の卸売物価指数は前年同月比12.8%増となり、上げ幅は昨年8月以来14カ月ぶりの低い水準となった。上昇率の低下は3カ月連続。統計開始後の最高となった4月(23.8%)に比べると11ポイント低い。ただ、エネルギーや中間財の価格高騰を受けて水準自体は依然として極めて高い。
全体を最も強く押し上げたのはこれまで同様、石油製品で、上昇率は22.8%(前月30.4%)に上った。このほか、固形燃料で82.3%(96.8%)、動物で47.6%(45.6%)、牛乳・乳製品・たまご・食用油脂で32.8%(35.8%)、化学品で24.5%(30.2%)と大きく上昇している。古材・残材は20.2%減となり、これまでに引き続き低下した。鉱石・金属も2.3%下がった。
卸売物価は前月比では1.6%低下し、2008年12月以来の大きな下げ幅となった。下落は3カ月連続。石油製品が8.9%、穀物・葉たばこ・種子・飼料が5.5%、動物が3.3%の幅で下落した。
22年の卸売物価は前年を平均18.8%上回り、上げ幅は前年の9.8%から大幅に拡大した。石油製品が50.1%上昇したことが最大の押し上げ要因。このほか、化学品(37.7%)、穀物・葉たばこ・種子・飼料(32.9%)、牛乳・乳製品・たまご・食用油脂(32.6%)、鉱石・金属(21.7%)で上げ幅が大きかった。