22年輸入物価26%上昇、48年来の上げ幅に

ドイツ連邦統計局が1月31日に発表した2022年の輸入物価指数は前年比26.3%増となり、1974年以来48年ぶりの大幅上昇を記録した。エネルギー価格が111.2%上がったことが最大の押上要因で、エネルギーを除いた上昇率は13.5%だった。

エネルギーでは天然ガスが178.6%、石炭が161.9%、電力が144.0%と3ケタ台の伸びを記録。石油製品と原油もそれぞれ74.8%、57.8%に達した。

中間財は18.9%に上った。上げ幅はウクライナ戦争の直撃を受けた肥料・窒素化合物で111.2%と特に大きい。紙(37.7%)、金属(26.6%)、バージンプラスチック(19.2%)も平均を上回っている。鉄鉱石は7.0%下落した。

農産物は18.9%上昇した。コーヒー生豆(38.6%)、穀物(36.4%)、豚(36.2%)で上げ幅が特に大きい。

非耐久消費財は12.1%で、動植物性油脂は30.5%、牛乳・乳製品は29.4%、食肉・肉製品は22.7%に上った。耐久消費財は8.7%。

投資財は7.2%で、構成比重が大きい機械は7.9%、自動車・自動車部品は6.4%だった。

22年は輸出物価指数も14.6%増と上げ幅が大きく、48年ぶり大幅上昇となった。全体を最も強く押し上げたのは中間財で16.9%を記録。上昇率ではエネルギーの114.2%が最も大きかった。

22年12月期の輸入物価指数は前年同月比12.6%増となり、上げ幅は前月の14.5%から縮小した。上昇率の低下は4カ月連続。直近のピークである8月(32.7%)に比べると60%以上低い水準となっている。

全体を最も強く押し上げているエネルギーの上げ幅は前月の37.9%から34.1%へと縮小した。他の財でも中間財が10.3%から8.2%、投資財が7.3%から6.5%、耐久消費財が9.2%から7.7%、非耐久消費財が12.2%から11.0%、農産物が10.1%から7.2%へと下がっている。エネルギーを除いた輸入物価の上昇率は8.2%で、前月(9.7%)を1.5ポイント下回った。

12月の輸出物価指数は前年同月比10.6%増となり、上げ幅は4カ月連続で縮小した。

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