ドイツ―ダイムラー・トラックと協業―

エンジン大手の独ドイツ(Deutz)は1月30日、ダイムラー・トラックと協業合意したと発表した。ダイムラーのエンジンを独自改良して顧客に販売する。開発費を抑制するとともに、製品ポートフォリオを拡充し顧客基盤を拡大する考えだ。

ダイムラーの普通トラック用エンジン「MDEGシリーズ」の知財権と、大型トラック用エンジン「HDEGシリーズ」のライセンス権を取得。改良を加えて農機や建機向けに販売する。MDEGは建機、HDEGは大型農機に適しているという。

HDEGについては、ダイムラーのマンハイム工場から調達した製品を用いてドイツがエンジンシステムを製造する。MDEGベースのエンジンはドイツが自社工場で生産する計画。2028年の生産開始を見込んでいる。

取引額は明らかにしていない。ドイツはHDEGのライセンス権取得の対価を現金で支払う。MDEGの知財権取得に絡んではダイムラー向けに第3者割当増資を実施。ダイムラーは株式4.19%を取得し、主要株主となる。

ダイムラーは昨年、次期欧州排ガス規制「ユーロⅦ」に対応した普通トラック用エンジンの開発を行わない方針を表明した。開発事業を電気自動車(BEV)と燃料電池車(FCV)の分野に絞り込む意向だ。

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