ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日発表した2022年12月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節・営業日数調整後の実質で前月比3.1%減の95.0(暫定値)となり、3月以来の大きな下げ幅を記録した。建設と中間財が全体を強く押し下げた格好だ。
部門別でみると、建設は8.0%減少した。12月中旬の厳しい寒波が直撃。21年1月以来の大幅下落となった。製造も2.1%減となり、2カ月ぶりに縮小した。エネルギーは2.3%減だった。
製造では中間財が5.8%減少し、20年4月以来の大きな下落幅となった。投資財は横ばい。消費財は0.3%増えた。
エネルギー集約型産業は6.1%減少した。減少幅は化学品で11.2%、製紙で7.6%に達した。エネルギー集約型産業は前年同月比(物価・営業日数調整値)では19.6%低下している。
主要産業をみると、構成比重が特に大きい自動車・自動車部品は前月を3.3%上回った。機械は3.8%減少している。製薬は12.9%増と大幅に伸びた。
11月の鉱工業生産は当初の前月比0.2%増から0.4%増へと上方修正された。
22年全体の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・営業日数後の実質で前年比0.6%減となった。コロナ禍前の19年に比べると5.0%も低い水準だ。