配達ドローン開発・製造の独ウイングコプターは16日、独ZAL応用航空研究センターと共同で水素燃料電池を動力源とする電動垂直離着陸機(eVTOL)を開発すると発表した。リチウムイオン電池を用いたこれまでの機材よりも航続距離を拡大し、幅広い配達用途に投入できるようにする狙いだ。
同社が開発中のドローン「ウイングコプター198(W198)」はリチウムイオン電池を使用している。これをハンブルクにあるZALの拠点で水素燃料電池用に改造する。
ウイングコプターは将来的に、燃料電池を内製し、ドローンに自らの手で搭載する意向だ。
同社は2017年設立のスタートアップ企業。医療品分野を中心に、アフリカでの医療品配送ネットワークの構築、日本を含む世界各地での実証実験を通して、ドローン物流の事業化を目指している。昨年6月には独小売大手REWEや伊藤忠商事から総額4,200万ドルの資金を調達した。