高級乗用車大手の独メルセデスベンツは7日、北米に持続可能な鉄鋼のサプライチェーンを構築することで、スウェーデンのスタートアップ企業H2グリーン・スチール(H2GS)と基本合意したと発表した。部品・部材を完成車工場のある地域で現地調達する「ローカル・フォー・ローカル戦略」に基づく措置。H2GSからの低炭素鋼調達を、欧州から北米に拡大する。
H2GSは2020年設立のスウェーデン企業で、従来品に比べ二酸化炭素(CO2)排出量が95%少ない鉄鋼を同国北部のノールボッテン県で生産する計画。還元剤に再生可能エネルギーベースのグリーン水素を用いることでCO2の大幅削減を実現する。25年の生産開始を予定している。
メルセデスは21年、H2GSに出資した。今回のプレスリリースでは年およそ5万トンの供給を欧州で受ける契約を締結したことも明らかにした。