米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の欧州子会社オペルは19日、独リュッセルスハイム、アイゼナハ工場の操業を年末まで短縮することを明らかにした。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定を受けて同国販売が落ち込んでいることに対応する。広報担当者は、操短の規模は中型車「インシグニア」と小型車「コルサ」の現地販売が今後、どのように推移するかにかかっているとの見方を示した。GMの英子会社ボクソールは同国で乗用車を生産しているものの、英国で販売する車両の大半は大陸欧州からオペルが供給している。
ブレグジット決定はオペルの財務にも影を落としている。英ポンドの交換レート急落で採算が悪化しているためで、広報担当者は現在の為替水準(1ポンド=1.31ドル)が年末まで続けば影響を受けることを明らかにした。GMは今年、欧州事業を17年ぶりに黒字転換させる計画だったが、にわかに黄信号が灯りだしている。