1-9月期もメルセデスが1位に=高級車販売

独高級乗用車3社の1-9月期販売統計が13日に出そろった。3社ともこれまでに引き続き過去最高を更新。特にダイムラーの乗用車ブランド「メルセデス・ベンツ」は前年同期比11.7%増の153万7,921台と大きく拡大し、競合BMW、アウディを抑えてトップとなった。

メルセデス・ベンツは2014年(通期)まで3社中の3位に甘んじていたが、中国で販売を大幅に伸ばし15年にアウディを抜いて2位に浮上。今年1-3月期(第1四半期)にはBMWも追い越して1位を獲得した。その後はトップを維持しており、1-9月期の中国販売台数は前年同期比29.5%増の34万4,791万台と大幅に伸びた。現在の調子が続けば16年通期でも高級車トップとなる可能性が高い。

メルセデス・ベンツに超小型車ブランド「スマート」を加えた「メルセデス・ベンツ・カーズ」の乗用車販売台数は12.2%増の164万3,616台だった。スマートは20.1%増の10万5,695台。同ブランドは市場投入年である1998年以降の累積販売台数が9月に200万台を突破した。

BMWブランド単体の販売台数は6.0%増の147万9,936台で、メルセデス・ベンツを約5万8,000台(3.8%)下回った。BMWにミニとロールスロイスを加えたグループ全体の販売台数は6.2%増の174万6,638台で、これまでに引き続きメルセデス・ベンツ・カーズを上回っている。ミニは7.2%増の26万4,077万台、ロールスロイスは0.8%増の2,625台だった。

アウディの販売台数は140万8,800台で、4.5%増加した。足元の欧州が7.3%増の65万7,100万台と好調で、スペイン(14.2%増の万3万9,922台)、イタリア(13.9%増の4万6,931万台)、ドイツ(10.8%増の23万890台)は2ケタ増となった。メキシコも10.1%増の1万1,257台と伸び率が大きい。中国は6.2%増の44万233台、米国は3.2%増の15万2,179台だった。

世界販売に占める中国の割合が最も高いのはアウディで、31.2%に達した。メルセデス・ベンツは22.4%だった。BMWグループは1-9月期の中国の販売台数を公表していないため、同割合が不明。1-3月期は22.8%だった。

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