ドイツのアレクサンダー・ドブリント交通相は18日、高速道路(アウトバーン)A9号線に昨年9月に開設した自動運転技術の試験区間に関する中間報告を発表したなかで、一般道にも試験区間を設置する考えを表明した。A9号線のテスト区間「デジタレス・テストフェルト・アウトバーン(DTA)」で国内外の自動車メーカーやサプライヤー、情報通信技術企業が活発に試験を行っていることを踏まえた措置。高速道路よりも交通状況が複雑な州道と市街地でも試験をできるようにする。国の予算から8,000万ユーロを拠出する考えだ。
同相は昨年9月、A9号線のミュンヘン〜ニュルンベルク間を自動運転の試験区間に設定した。高速道路は一般道と異なり◇対向車線の車両との衝突のリスクがない◇交差点がない◇自転車の走行がなく歩行者もいない――などテストしやすい条件がそろっているためだ。
だが、自動運転を将来、全面的に実現するためには、市街地などでも安全に利用できることが実証されなければならないため、一般道にも試験区間を設置する。