テスラが独機械メーカーを買収

電気自動車製造の米テスラは8日、自動製造システム(AMS)の有力メーカーである独グローマン・エンジニアリングを完全買収することで合意したと発表した。テスラは生産規模を短期間で大幅に拡大しようとしていることから、それに必要な技術・ノウハウを獲得する狙いだ。取引金額は非公開。来年初頭の買収手続き完了を見込む。

グローマンは1963年の設立で、西南ドイツのプリュームに本社を置く。従業員数は790人。半導体、電機、自動車産業向けにAMSを製造しており、昨年は1億2,300万ユーロを売り上げた。

テスラは同社を創業者のクラウス・グローマン最高経営責任者(CEO)と投資会社ドイチェ・ベタイリグングス(DBAG)から譲り受ける。買収後は同社の社名をテスラ・グローマン・オートメーションに変更。ドイツ国内に新たな拠点を開設し、2年以内に1,000人以上を新規採用する考えだ。

テスラは生産台数を2018年までに昨年の5万台から50万台へと拡大する計画を打ち出している。グローマンはその実現のカギを握るAMSの開発・生産で大きな役割を果たすことになる。

テスラのイーロン・マスクCEOは欧州に電池と完成車の大型工場を建設する方針も明らかにした。現在はオランダでノックダウン生産しているが、販売拡大に向けて現地生産を本格化させる考えだ。長期的には欧州に2〜3工場を設置する可能性もあるとしている。

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