医療機器部門のIPOをシーメンスが計画

電機大手の独シーメンスは10日、医療機器部門「シーメンス・ヘルシニアーズ」の新規株式公開(IPO)方針を明らかにした。事業拡大に必要な資金をヘルシニアーズが自ら調達し、市場の変化や顧客ニーズに速やかに対応できるようにする狙い。IPOの規模と時期は市場環境によって変わるとしており、現時点では具体化していない。

シーメンスは2014年5月に打ち出した組織再編計画で医療機器部門を中核事業から除外した。同部門は他の事業との関連が薄く、「企業内企業」として運営する方が良いと判断したためだ。今年5月には同部門にシーメンス・ヘルシニアーズのブランド名を付けた。IPOをこれに続く措置と位置づけている。

同社はヘルシニアーズを「将来もシーメンス内のとどめる」としており、IPO後も過半数株を保持する考えのようだ。経済紙『ハンデルスブラット』によると、シーメンスは医療機器部門買収の打診を中国の投資会社から受けたが断ったという。

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