「英企業の独移転開始は目前に」=独財務省

独財務省のトーマス・シュテッフェン事務次官は14日、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて同国企業のドイツ移転が近い将来に始まるとの見方を明らかにした。同省では移転に関する英企業からの問い合わせが増加。移転の検討が多くの企業で具体化していることもあり、移転決定を下す動きが来春から本格化してくるとみている。

英国の銀行にとっては金融都市フランクフルトが移転先の有力候補となっている。同市は欧州中央銀行(ECB)の本部を抱えるうえ、現在ロンドンにある欧州銀行監督機構(EBA)の移転先候補にもなっているためだ。独金融サービス監督庁(BaFin)は英語圏の金融機関を受け入れるための体制構築を進めている。

一方、ニューヨークを訪問しているヘッセン州のフォルカー・ブフィエ首相は米大手銀行に欧州拠点をロンドンからフランクフルトに移転することを促す考えだ。メディア報道によると、米投資銀行ゴールドマン・サックスはフランクフルト移転を検討しているという。

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