経営不振の独アパレル大手ヒューゴ・ボスがブランドを整理する。マルク・ランガー社長が16日にロンドンの投資家説明会で明らかにしたもので、カジュアルブランド「ボス・オレンジ」とスポーツブランド「ボス・グリーン」を廃止。メインブランド「ボス」と若者向けブランド「ヒューゴ」に絞り込み、2018年から成長軌道へと復帰する考えだ。
同社はクラウスディター・ラールス前社長の下でブランドの更なる高級化を目指したが失敗。これを受けランガー社長は低価格化路線への転換を打ち出した。購買力の低い若年層を取り込む狙いで、ヒューゴ製品の最低価格をボス製品より平均30%低く設定する意向を示している。
同社はもともと紳士服メーカーだったが、1997年に婦人服市場へと進出した。ランガー社長は今回、婦人服を今後も中核事業にとどめつつも紳士服を前面に押し出す方針を明らかにした。来年のニューヨーク・ファッション・ウィークには婦人服コレクションを出展しない考えだ。