ベルリンのクリスマス市で19日20時頃、大型トラックが人ごみに突入するテロ事件が起きた。運転していたとみられる男は逮捕されたものの、誤認逮捕の可能性も排除できず、犯人は捕まっていない恐れがある。犯行に「イスラム国(IS)」などのイスラム過激派が関与しているかは現時点で不明だ。
事件は戦争の惨禍の象徴として有名なカイザー・ヴィルヘルム記念教会前の広場で起きた。
犯行に使われたトラックが訪問者でにぎわう市に高速で突入。これまでに12人の死亡、45人の重軽傷が確認されている。
犯行に使われた車両はポーランドの運送会社のもので、犯人はトラックを乗っ取ったうえで、同社の運転手を射殺したもようだ。同運転手は助手席で死亡した状態で見つかった。
犯人は犯行後に逃走。警察は事件発生から1時間後に犯人とみられる23歳のパキスタン人男性を逮捕した。
同容疑者は昨年末、ドイツに難民として入国し、2月からベルリンの難民施設で生活していた。容疑を否認している。ペーター・フランク連邦検事総長は20日午後、同容疑者は犯人でない可能性があると述べており、誤認逮捕の可能性が浮上している。運転手の射殺に用いた銃は見つかっていない。