ルフトハンザとパイロットが賃上げ合意

独ルフトハンザ航空とパイロット労組VCは15日、両者の争いを解決するための調停案を受け入れると発表した。調停の対象は賃金のみで、それ以外の係争については今後の交渉で解決を目指す。

ルフトハンザとルフトハンザ・カーゴ、ジャーマンウイングスのパイロット5,400人の賃金を計8.7%引き上げる。引き上げは4段階に分けて実施する。同社はこのほか、一時金を総額30万ユーロ支給する。1人当たりの一時金受給額は5,000〜6,000ユーロとなる見通し。

VCは2012年からストライキを計14回実施した。ルフトハンザが受けた損害は計5億ユーロに上る。

ルフトハンザとVCの間では、パイロットが給与を受給しながら勤務を免除される最低年齢(事実上の退職年齢)をめぐる問題が最大の争点となっている。経営陣は格安航空会社や国家助成を受ける中東系航空会社の追い上げを受けて高コスト体質の見直しを進めており、その一環としてパイロットの事実上の退職年齢を現在の55歳から引き上げたい考えだ。VCはこれに強く反発しており、両者が合意するメドは立っていない。

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