乗用車新車登録、3月は2ケタ増に

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した3月の乗用車新車登録台数は前年同月比11.4%増の35万9,683台と大きく増加した。比較対象の昨年3月に比べて営業日数が2日多かったことが大きい。マイカーとしての登録が13.3%増加。社用・公用車も10.4%増と好調だった。1〜3月の累計は84万4,684台で、前年同期を6.7%上回った。

3月の新車登録を動力源別でみると、電気自動車は98.5%増の2,191台へと急拡大し、全体に占める割合は0.6%に上った。環境対応車の購入補助金制度が奏功した格好。ハイブリッド車は84.9%増の7,479台(シェア2.1%)で、同助成金の対象となるプラグインハイブリッド車は77.4%増の2,288台(同0.6%)だった。

ガソリン車は21.8%増加し、シェアは前年同月の50.8%から56.5%へと大きく拡大した。都市部での走行制限が現実味を帯びているディーゼル車2.8%減少、シェアは47.4%から40.6%へと低下した。

新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均127.7グラムで、前年同月を0.2%上回った。排気量が大きいSUVが28.3%増と大幅に増加していることが響いた格好だ。

伸び率が最も大きかったブランドはテスラで、150.9%増の670台へと拡大した。これにジャガーが91.3%増の1,511台で続き、アルファロメオ(89.9%増の623台)、ダチア(50.7%増の5,755台)、レクサス(50.6%増の351台)も50%以上の伸びを記録した。

ドイツ車はアウディ(2.3%減の2万9,426台)を除いてすべて増加した。ポルシェ(30.5%増の3,493台)とオペル(18.3%増の2万7,597台)、ミニ(18.1%増の4,463台)、フォード(15.7%増の2万7,219台)、メルセデス(14.0%増の3万1,256台)は2ケタ台の伸びを記録。BMW(5.8%増の2万7,787台)とスマート(1.9%増の3,155台)、VW(0.6%増の6万3,384台)も前年同月を上回った。

レクサス以外の日本車ではトヨタ(37.3%増の9,000台)と三菱(27.0%増の4,494台)が大きく伸び、マツダ(6.6%増の7,439台)と日産(4.5%増の8,503台)も増加した。スズキ(1.9%減の3,828台)、スバル(5.9%減の914台)、ホンダ(23.3%減の2,518台)は振るわなかった。

日本車以外の主な輸入車ではシトロエン(43.9%増の6,210台)、ルノー(39.2%増の1万5,305台)、フィアット(37.1%増の9,954台)、ランドローバー(35.4%増の2,897台)、ジープ(29.6%増の1,484台)、プジョー(25.5%増の6,561台)、ボルボ(22.3%増の4,681台)、起亜(15.8%増の5,757台)、DS(13.6%増の559台)、セアト(13.3%増の1万958台)の計10ブランドが2ケタ増となり、現代(6.8%増の1万553台)も前年同月を上回った。輸入車1位のシュコダは0.6%減の1万8,832台と振るわず、双竜(11.7%減の309台)も減少した。

一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した3月の国内乗用車生産台数は55万7,800台で、前年同月を7%上回った。同輸出台数は9%増の43万800台。1〜3月の累計は生産台数が前年同期比2%増の150万4,700台、輸出台数が4%増の115万6,200台だった。

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