フレゼニウスが後発医薬品メーカーなど買収へ

総合医療大手の独フレゼニウスは24日、後発医薬品子会社カービが米同業エイコーンと、独製薬大手メルクのバイオシミラー(バイオ医薬品の後発薬)事業を買収することで合意したと発表した。これによりカービが長期的に力強く成長できる基盤を獲得する考え。メルクからの事業取得により、カービはバイオシミラー事業に参入することになる。

エイコーンについては株式公開買い付け(TOB)を通して買収することで同社経営陣と合意した。エイコーン株を1株33ドルで取得する考えで、TOB総額は43億ドルに上る。このほか4億5,000万ドルに上る債務を引き受けるため、買収総額は47億5,000万ドルに達する。エイコーンは米国の小規模病院・薬局向け事業に強い。

メルクとの取引ではまず1億7,000万ユーロを支払い、製品開発の進捗に応じて最大5億ユーロを上乗せする。メルクがこれまで開発してきた製品は共同開発へと切り替えられ、メルクは製品が市場投入された場合、売り上げの10%未満をカービから受け取る。カービは2022年までに、買収金額を含めてバイオシミラーの開発に最大14億ユーロを投じる。

メルクは3月、バイオシミラー事業の売却計画を明らかにした。製薬分野の経営資源を特許薬に絞り込む考えだ。

上部へスクロール