企業景況感が過去最高に、マクロン効果で

Ifo経済研究所が23日発表した5月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)は前月を1.6ポイント上回る114.6となり、調査を開始した1991年1月以降の最高を記録した。フランス大統領選挙で新欧州連合(EU)を鮮明に打ち出したマクロン氏が極右・国民戦線(FN)のルペン候補に大勝したことが反映された格好で、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツ企業の役員フロアはシャンパン気分に満ちている」と語った。

現状判断を示す指数が前月の121.4から123.2へと1.8ポイント上昇、今後6カ月の見通しを示す期待指数も1.3ポイント増えて106.5となった。フュスト所長は他の主要な景気指標が良好なことを踏まえ、4-6月期(第2四半期)の国内総生産(GDP)成長率が1-3月期と同じ実質0.6%(前期比)に達するとの見方を示した。

部門別でみると、製造業では現状判断が11年7月以来の高水準を記録し、期待指数も大幅に改善した。特に投資財業界で良好という。多くの企業が生産を一段と拡大することを計画しており、物価は上昇する見通しだ。

卸売業では現状判断が大幅に改善。期待指数は過去最高となった前月をやや下回った。景況感指数が高水準にある小売業では現状判断と期待指数がともにやや落ち込んだ。

建設業では現状判断が前月に引き続き過去最高を更新。期待指数は高水準だった前月と同じレベルを保った。

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