後発医薬品大手の独シュターダは10日、投資大手ベイン・キャピタルとシンベンからなる企業連合ニッダ・ヘルスケア・ホールディングから株式公開買い付け(TOB)の提案を受けたと発表した。ニッダ・ヘルスケアは6月、シュターダに対するTOBに失敗しており、条件を変更して再チャレンジする。シュターダは前回に引き続き今回のTOBにも支持を表明した。
ニッダ・ヘルスケアはシュターダ株を1株当たり65.53ユーロで買い取るほか、シュターダ株の配当0.72ユーロを支払う。合計は1株66.25ユーロで、前回のTOB価格より25セント高い。シュターダを、債務を除いて41億2,400万ユーロと評価した格好で、前回の評価額を約1,600万ユーロ上回る。
TOB成立の条件も同株63%以上の確保と低めに設定した。前回は当初75%の確保を成立条件とし、その後67.5%へと引き下げたものの、TOBに応じた株主は65.52%にとどまった。
ドイツではTOBに失敗した場合、原則として1年間は新たなTOBを実施できない。ただ、TOB対象企業の取締役会と連邦金融監督庁(BaFin)が承認した場合は1年未満でもTOBを実施できることから、ニッダ・ヘルスケアはこのルールを活用して今回のTOBを実施する。