川崎汽船が独子会社売却

川崎汽船は26日、連結子会社の独SALヘビー・リフトを独投資会社SALTOホールディングに100%売却すると発表した。構造改革の一環で、27日付の売却手続き完了を見込む。譲渡価格は公表しないことで合意した。

川崎汽船2007年、海運事業を多角化し安定収益体制を確立する目的で、SALの出資持分50%を取得し重量物船事業に参入した。11年には残る50%の出資持分も取得し完全子会社化した。だが、08年のリーマンショックに伴う世界金融危機以降のエネルギー資源価格の下落に伴い、同子会社の業績は低迷している。

川崎汽船は中期経営計画で重量物船事業の見直しを進めた結果、SALから撤退することが最適と考え、今回の取引に踏み切った。

SALは独北部のハンブルクに拠点を置く企業で、重量物船を保有。重量物貨物の輸送業務を展開している。17年3月期の売上高は1億3,363万ユーロで、営業赤字1万7,303ユーロを計上した。

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