保険大手の独アリアンツは4日、英同業リバプール・ビクトリア(LV)の損保部門を買収すると発表した。英損保事業の幅を拡大することが狙い。当局の承認を経て、LVの損保部門を合弁会社化する。
まずは同部門の資本49%を5億ポンドで取得。2019年までにさらに20.9%を2億1,300万ポンドで追加取得し、出資比率を69.9%へと引き上げる。
アリアンツの英損保事業はこれまで、大口顧客向けに限られていた。今回の取引により一般顧客向け事業にも手を広げる。
アリアンツが同日発表した17年4-6月期(第2四半期)決算の純利益は前年同期比83.4%増の19億9,400万ユーロと大幅に拡大した。事業が好調だったことが大きい。比較対象の16年4-6月期は韓国子会社売却と自然災害の保険金増加で業績が押し下げられており、その反動も出た格好だ。
本業のもうけを示す営業利益は22.9%増えて29億2,800万ユーロとなった。3部門すべてで2ケタ台の増益を確保。増益幅は損保部門で28.0%、生保・医療保険部門で12.0%、資産管理部門で16.8%に上った。昨年7-9月期(第3四半期)までに13四半期(3年3カ月)連続で顧客資金の純流失が続いた米資産管理子会社ピムコでは純流入額が過去最高の520億ユーロに達した。
売上高は2.0%増の300億ユーロだった。