独機械業界、18年生産成長率3%見込む

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は14日、独業界の2018年の生産成長率が実質3%となり、今年(同3%見通し)と同じ大きな伸びとなるとの予測を発表した。現在の景気拡大が来年も続くと予想している。

足元の国内市場は大幅に成長する見通しだ。製造業全体の工場稼働率がリーマンショック前の高水準に達し、需要に対応できないメーカーが多いためで、VDMAの主任エコノミストは設備投資を速やかに行う必要性が高いとの見方を示した。

最大の輸出先である米国市場は好調で、今年上半期の同市場向けの輸出は前年同期比で名目7%増加した。来年は輸出成長がさらにやや加速する可能性がある。ただ、トランプ政権の政策が不透明なため、VDMAは輸出成長が今年と同水準になると控え目な見方を示した。

中国向けの上半期の輸出高は23%増と大幅に拡大した。来年はこの反動で伸び率が5%程度に鈍化するとみている。

EU向けの来年の輸出高も5%程度の伸びとなる見通し。金融危機の影響で長らく低迷していたユーロ圏の設備投資が回復していることが成長を押し上げる。

中国以外の新興市場については「これまでに引き続き来年もほとんどの国で成長が続く」との見方を示した。そうした国としてブラジル、ロシア、インドを挙げている。トルコ、メキシコ、イランの3カ国については政治情勢に需要が大きく左右されると指摘した。

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