10月乗用車新車登録3.9%増に、ディーセル車は18%減少

ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した10月の乗用車新車登録台数は27万2,855台となり、前年同月比で3.9%増加した。マイカーとしての登録が9.8%増加し、全体をけん引した格好。1〜10月の新車登録台数は288万4,676台で、前年同期を2.3%上回った。

10月の新車登録を動力源別でみると、ガソリン車は18.8%増加し、シェアは60.9%へと拡大した。ディーゼル車は都市部での走行規制懸念を受けて17.9%減少した。シェアは前年同月の44.2%から34.9%へと10ポイント近く落ち込んだ。

電気自動車(EV)の新車登録台数は2,180台で、前年同月を86.8%上回った。補助金が追い風となっており、プラグインハイブリッド車(PHV)も99.1%増の2,885台と好調だった。ハイブリッド車(HV)全体では67.8%増えて8,410台となった。

新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は127.6グラムで、前年同月を1.1%上回った。排気量が大きいSUVの新車登録が30.9%増と大幅に伸びたことが響いた格好だ。SUVのシェアは16.4%で、トップのコンパクトカー(同23.2%)を下回るものの、3位の小型車(14.7%)を1.7ポイント上回っている。

伸び率が最も大きかったブランドはEV専門のテスラで、前年同月比78.9%増の161台に拡大した。これにダチア(40.2%増の4,234台)、プジョー(37.8%増の7,052台)が続く。

ドイツ車ではミニ(15.8%増の3,717台)とフォード(12.8%増の2万1,277台)が2ケタ増となり、メルセデス(6.9%増の2万6,625台)とVW(1.8%増の5万331台)も前年同月を上回った。その他はオペルが1.2%減の1万9,347台、ポルシェが4.7%減の2,170台、スマートが7.0%減の3,667台、アウディが7.0%減の2万1,651台、BMWが9.1%減の1万8,734台だった。

日本車はスズキが34.9%増の2,965台と好調だったほか、マツダも14.7%増の5,342台と2ケタ増を確保した。トヨタは9.0%増の6,734台、三菱は3.6%増の2,991台。その他はスバルが2.0%減の581台、日産が5.4%減の5,408台、ホンダが33.0%減の1,288台、レクサスが35.6%減の145台へと落ち込んだ。

日本車以外の主な輸入ブランドでは起亜(15.8%増の5,768台)、セアト(14.7%増の9,252台)、ボルボ(14.4%増の3,543台)、ランドローバー(14.0%増の1,868台)、シュコダ(11.6%増の1万5,817台)、シトロエン(11.5%増の4,017台)が2ケタ増となり、現代(6.5%増の9,518台)とルノー(2.0%増の1万195台)も増加した。アルファロメオ(5.0%減の361台)、ジープ(11.1%減の1,013台)、フィアット(11.9%減の4,697台)、双竜(18.7%減の205台)、ジャガー(31.9%減の485台)、DS(38.3%減の274台)は減少した。

一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した10月の国内乗用車生産台数は41万4,100台で、前年同月を11%下回った。同輸出台数も11%増えて31万5,000台となった。1〜10月の累計は生産台数が前年同期比3%減の469万300台、輸出台数が2%減の361万6,200台だった。

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