自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が15日発表した11月のグループ販売台数は前年同月比11.1%増の99万5,900台と2ケタ台の伸びを記録した。すべての主要ブランドで増加。地域別では南米、中東欧、アジア太平洋が特に好調だった。販売を統括するフレット・カップラー氏は、市場を大きく上回る伸びを確保したと満足を示した。
南米の販売台数は4万7,800台となり、前年同月比で35.8%増加。主力のブラジルは41.7%増えて3万1,200台に達した。
中東欧は15.7%増の6万9,400台で、ロシアは23.3%増の1万8,700台だった。
アジア太平洋は14.8%増の45万7,800台。主力の中国は15.3%増の43万1,000台だった。
西欧は29万5,400台で、4.6%増加した。最大市場のドイツが7.3%増の11万2,200台と好調だった。ディーゼル車を下取りに出して新車を購入する顧客に大幅割引を行う販売キャンペーンが奏功した格好だ。
北米は2.1%増の8万4,500台で、米国は3.0%増の5万4,400台だった。
主要ブランドで伸び率が特に大きかったのは商用車のMANとスカニアで、それぞれ29.5%増の1万1,200台、28.2%増の9,100台を記録。VWブランド商用車も4.0%増えて4万4,300台となった。
乗用車ではセアト(18.7%増の4万400台)、シュコダ(17.5%増の11万4,600台)、VWブランド乗用車(11.8%増の59万4,300台)が2ケタ増となり、アウディ(4.5%増の16万台)、ポルシェ(2.2%増の2万700台)も前年同月を上回った。
1〜11月のグループ販売台数は前年同期比3.9%増の974万3,400台に拡大した。すべての主要地域で増加。南米(25.5%増)と中東欧(13.1%増)は2ケタ台の伸びを記録した。北米は4.7%増、アジア太平洋は3.0%増、西欧は1.6%増だった。
ブランド別ではセアト(14.7%増)が特に好調で、MAN(11.7%増)とスカニア(11.5%増)も2ケタ台の伸びを記録した。シュコダは5.5%増、VWブランド商用車は5.0%増、VWブランド乗用車は4.0%増、ポルシェは3.9%増。アウディは中国ディーラーが5月まで販売をボイコットした影響で0.8%減少した。
カップラー氏はグループ販売が下半期に加速したことを指摘し、2017年通期でも好調な販売が見込まれるとの見方を示した。