VWの電気バンが実用テストへ

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は19日、開発中の電気バン「eクラフター」をドイツ、英国、オランダ、スウェーデンの大口顧客の一部に引き渡したと発表した。これら顧客は今後、配達業務に同社車両を投入。VWはそこで得られるデータなどを製品に反映させ、来年9月に市場投入する計画だ。

eクラフターはVWの新型クラフターをベースとする車両で、都市での利用を主な用途と想定している。航続距離は約160キロ、最高時速は90キロ。小包配達人や手工業者の1日当たりの走行距離が70〜100キロであることや、停車・発車が同数百回に上ることを踏まえて開発された。リチウムイオン電池が床下に搭載されていることから、荷台容積が大きい。積載能力は1〜1.75トン。

電動バンは有害物質を排出しないことから、窒素酸化物(NOx)の濃度が高く走行禁止懸念がある都市部を中心に需要が見込まれる。

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